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ニッチャー戦略 ニッチ市場
ニッチャー戦略が築く囲い込みオンリーワン市場 今世紀になりグローバル化が進み、一国では経済の見通しが利かなくなってきました。 経営資源の質と量で勝る強者は海外に進出してグローバル最適化を図り格差を広げ、 方や経営資源の質量で劣る中小企業は価格競争に明け暮れ、消耗戦で体力が磨り減っていきます。

21世紀は細胞分裂のように多様化するスピードと変化の時代。内外環境が変化すれば必ず隙間ができ、ビジネスチャンスのニッチ市場が生まれます。そのニッチ市場を見つけ出して42%のシェアを確保すれば、価格決定権を握ってオンリーワンの地位を奪取でき、確実に競合を押さえ込んで安定した収益を確保できます。
ランチェスターの市場占拠率とコトラーの戦略地位で業界勢力図を相対的に説明すると、以下のようになります。

■コトラーとニッチャー戦略
Pコトラーは業界内における企業の戦略的地位をリーダー・チャレンジャー・フォロワー・ニッチャーの四つのフレームに分け、地位に合わせた戦略を練るように説いています。
ニッチャーとは大手に魅力がない、または気づかない小さな市場で、独自の地位を築く企業。経営資源の質は高いが量が小さい中小企業の狙い目です。特定市場の細分化で集中戦略とオンリーワン戦略に特化します。

ニッチ市場とは、市場の細分化で見えてくる未知の独占可能な隙間市場です。

■ランチェスターの法則とは
イギリスで戦闘機の開発に携わっていたランチェスターが、双方の戦闘機の数と戦闘の結果がもたらす被害について性能差などの要因も含め発見した法則。
ふたつの基本法則
■一騎打ちの法則
2者間の戦いにおいては、武器の性能が同じであれば、兵力が大きい方が勝つ。
(弱者の戦略)差別化
 局地戦
 一騎打ち
 接近戦
 一点集中
 陽動作戦
中小企業の全てが弱者の戦略に当たります。弱者の戦略が目指すものはニッチ市場です。市場を細分化して局地戦、地域戦場を探し、弱い敵に一騎打ちを挑んで勝利します。武器も兵力も乏しいので、効果的に一点集中で崩し大手が入り込まないように陽動作戦で煙に巻きます。

■集中効果の法則
持っている武器の性能が同じである集団同士での戦いにおいては、被害は戦力の二乗比の差になる。
(強者の戦略)ミート作戦
 広域戦
 確率戦
 遠隔戦
 総合戦
 誘導作戦
強者に正面から立ち向かう馬鹿はいません。中小企業に全国ネットでテレビCMを流せる広告予算はなく、数撃てば当たる確率戦では軍資金が底をつく。大手の弱みはゲリラ戦です。

強者にはできないことを見つけることが市場発掘のニッチ戦略です。
ニッチ市場 目指すニッチ市場は、経営資源のレベルにより三つに大別されます。
●質的低 未知の市場
 既存の経営資源を集中して未開拓の市場を細分化発掘する
 素早い局地戦展開でトップシェアを確保し低価格戦略で他を圧倒する
●質的中 差別化市場
 経営資源の差別化で競合を押さえ、それを活かせる細分化新市場を開拓する
 経営資源の一点集中で効果的に戦い、競合の模倣追随を断ち切る
●質的高 専門化市場
 専門化に徹することで、ピンポイント新市場を創造する
 コア・コンピタンスで強者の侵入を防ぎ、価格決定権を握る
安定的トップリーダー不在の業界を例に挙げてみます。右の円グラフは2004年度の土木業種売上ランキングです。ランチェスターの市場占拠率でみるとトップの大成建設は、上位目標の19.3%にも達していません。
6.8%以上を強者の条件とすると上位6社だけで過半数を占めています。

ご存知の通り、建築業界には中小企業も含めて50万社を超える企業がありますが、売上規模で見ると10万分の1の企業で半分を占めていることになります。これはどの業界でも似たり寄ったりの結果になります。

ゼネコンは幾層もの下請構造になっているので、価格破壊のしわ寄せは当然、弱者フォロワーに回ってきます。今後の格差拡大を考えると、フォロワーには未来が見えません。大手の目が届かない、小規模な特殊市場を発掘することが、弱者中小企業の生きる道です。

コトラーの戦略地位で、将来を考えるべきです。
業界全体をコトラーの定義に押し込んでみると、大手がトップリーダー・チャレンジャーの地位を占め、中小企業は全てフォロアーに属すことになります。格差が確実に広がっている状況下では、中小企業は互いに模倣追随と価格競争が激化し、血みどろの戦いで傷つけあい、合い果てる結果が待っています。この戦から逃れる道は、ニッチャーへの転身しかありません。

■ニッチ市場の発掘手法とは
1. 自社の生存規模に最適の市場細分化(ミニマム化)から求める
未開拓の隙間を見つけるか、変化で生まれる隙間を見つける
2. 自社の経営資源を掘り下げて差別化・専門化から求める
強みの差別化、変異、新たな機能付加、事業領域の深耕や創造など
この二点のメッシュマップ交差ポイントにニッチ市場は潜在します。これを顕在化させます。

■ニッチ市場を創造する条件とは
1. 目標利益が確保できる売上規模の需要がある
2. 先行投資がペイできるライフサイクルがある
3. 大手企業には魅力のない市場規模である
4. 自社の強みを活かすことができる
5. 同業ライバルが手を出せない戦略でガードできる
市場細分化メッシュマップ
ニッチ市場を発掘するエクセルツールです。マーケティングに必要な人口動態・消費動向・業界データでメッシュマップを作成し、細分化ピンポイントの市場規模を求めます。
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